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AI開発のゴールは、仕事を減らすこと

wevnalは、広告代理業に続く新たな事業の柱としてAI事業を始めています。AI事業の第1弾として開発したBOTCHAN(ボッチャン)は、プログラミングなしでチャットボットを制作できるCMSです。弊社のBOTCHANシリーズはAI搭載型や非搭載型など、さまざまなサービスラインナップがありますが、それらは弊社のAI事業のプラットフォームとなっています。

今回は、取締役副社長 兼 COO 前田 康統(トップ写真左)と、CTO 木曽 隆(トップ写真右)が、BOTCHANの開発秘話や今後の展望、AI事業開発にジョインしてもらいたい人物像について語りました。

AI開発のきっかけは、人口減少と日本人特有の性格

ーBOTCHAN開発のきっかけを教えてください。

前田:きっかけは3年ほど前、代表の磯山と「広告代理業以外の新しい事業をやっていかなければならない」と話していた時のことです。日本の有効労働者数が減っている中で、今後頼れるものは外国人労働者か人工知能だと考えました。

しかし、日本人は外国人労働者には頼らない国だと感じています。その一方で人工知能は、もしかしたら日本が世界でナンバーワンを取ることができる産業かもしれない分野だと思いました。

それはなぜかと言うと、教育の違いだと感じています。日本だと小学生ぐらいからみんなで一緒にトイレ掃除をするなど、連帯責任を負わせる教育をします。しかし諸外国と、掃除などは自分より階層の下の人にお金を払います。外国人の感覚としては、お金があればやらなくていい仕事は「頼めばいい」というスタンスをもともと持っているのです。

しかし、われわれ日本人は「人に頼みにくい」という感覚を持っています。頼みにくいけど何かに代替させたいとすると、きっと日本人は 人工知能を使うことに長けているはずだ、と感じたのが開発のきっかけです。

その後、AIを搭載したチャットボットBOTCHANの開発には紆余曲折がありましたが、テクノロジーによるイノベーションを表彰するコンテストMicrosoft Innovation Award 2016で、ファイナルピッチに出場することができました。そこに出場するとAzureというサーバーを上限はありますが三年間実質無料で貸与いただけるので、現在Azureの中で開発を進めています。

BOTCHANに搭載されているAIは二つの仕組みが入っており、インプット側とアウトプット側で使い分けています。

インプット側は言葉を認識する自然言語処理(NLP)になりますが、こちらはオープンソースをベースに独自で開発しています。アウトプット側も、いくつかのアルゴリズムを組み合わせてユーザアプリケーション毎にチューニングした学習エンジンを開発しています。

ーBOTCHANの開発で大変だったことを教えてください。

木曽:もともと僕は4年前にエンジニアとしてwevnalにジョインし、陣頭指揮を執ってBOTCHANを開発しました。しかし、これまで開発してきたのは通常のWEB サービスでしたので、AI に関しては素人同然でした。

当時、AIのスキルを持ったエンジニアは日本よりベトナムのほうが採用しやすかったため、開発はベトナムでおこないました。自分もAIを学びながらの採用活動でしたので、 AI のスキルを見極めることがなかなか難しかった思い出があります。

AIは非常に進んでいる技術ですので、英語の用語や文献が多数あります。ベトナムの開発現場にはベトナム語と日本語がわかる通訳がいますが、 AI の技術用語に関しては翻訳が非常に難しく、結局英語でやり取りをしています。そうするとお互い母国語ではないので、ミスコミュニケーションが発生してしまうこともありました。

このようにいくつかハードルはあったものの、スムーズに進んだことも多く、実はそんなに苦労していません。現在、ベトナムにはウェブ開発担当もあわせた8人のエンジニアが集まってくれています。

前田:僕らは毎月ベトナムに行き、フェイストゥフェイスで話をしながら、マネジメントをしてます。通常オフショアだと発注先がマネジメントすることが多いのですが、「発注先にマネジメントを介在させない」点が弊社の特徴的なスタイルかもしれません。

裏話ですが、非常にスキルの高いエンジニアをベトナムの人材紹介会社から紹介されたのですが、われわれの予算をかなりオーバーしていました。

しかし、彼にどうしても入ってもらいたかったので、その場でベトナムから国際電話をかけ代表の磯山に話をしたところ、一発でOKをもらいました。磯山の意思決定のスピードと、空気を読む力が、今の結果を導いたと感じています。

プロダクトができる前に、売ってしまった

ーBOTCHANの開発で、乗り越えた苦労はありますか?

前田:AI事業は、すべてが初めてのトライです。 オフショア開発自体も大きなチャレンジであることもわかっています。しかし、企画から半年経ってもいつプロダクトが完成するかわからない状況で、不安を抱えていました。

役員にも「いつできるのか?」と聞かれますが、 開発の苦労もなんとなくわかっているので、社内でかわしていました。これが大変で、非常に悩んだ時期でもあります。

そこで、もうこれ以上待っていられないというタイミングで、まだプロダクトはすべてが完成とはいえませんでしたが「先に売ってしまおう」と、思い切ってセールスを開始しました。

すると、懇意にさせていただいているクライアントでトライアルすることが決まり、ここからすべての流れが変わりました。

木曽:AIの開発は通常のWebシステムと違い、ある種ゴールのない開発です。 必ず道しるべがあるわけではないのでトライアンドエラーを繰り返し、前田に「もう一か月欲しい」と何度もずるずるとお願いをしていました。

その中で、 前田がトライアルの仕事を決めてくると、具体的なゴールが見え始めました。フォーカスが狭まって仕事が進んだので、結果的に良かったと感じています。

ーAIを学習させるためにはデータが必要になりますが、そのデータはどうしているのでしょうか。

前田:データはお客さまからいただいています。現状は、AI学習の元になるデータをお持ちの企業に絞ってアプローチをしています。現在は案件ベースでシナリオを作るという対応をしており、エンドユーザーがこう質問したらこのように返す、という分岐が非常に膨大です。

しかし、僕らが今目指しているのはシナリオレスの世界です。「シナリオレスでチャットボットが会話をする」という状態を非常に速いスピードで達成し提供するのが理想です。AIでどう実現しようかと、奮闘しています。

ーもちろんAIの開発も難しいと思いますが、お客さまに合わせてチューニングしていくのも大変だと思います。チューニングはどういう職種のメンバーが対応しているのでしょうか。

前田:専任のメンバーはいないので、現在は僕がすべて対応しています。シナリオレスの仕組みが整うのが先か、採用が先か非常に難しいところです。

そこで、BOTCHAN EFOというシリーズで、エントリーフォームの最適化ができる人工「無能」のサービスも提供しています。こちらには人工知能は搭載されていません。

例えば、お問合せフォームや予約フォーム、会員登録フォームなど、一般的なウェブサイトにあるフォーム用に、はじめからベースのシナリオが入っています。

ですので、お客さまのフォーム項目を伺った後に、僕らがちょっとシナリオを変えるだけで、すぐ納品することができます。つまりこちらは、シナリオを作らなくても提供できるラインナップとして、2営業日程度でスピード提供ができるスキームに落とし込んでいます。

ーAI自体は開発せず、MicrosoftやAmazonが提供しているAIに近いものをベースに、上の部分のサービスを開発する企業も多い中、AI自体を開発されているのは思い切ったな、と感じています。

木曽:われわれも、最初のアプローチは他社のツールを使って開発していました。BOTCHANの裏側にあるAIの仕組みも最初は他社につないでいました。しかし、お客さまがBOTCHANにアクセスし、BOTCHANがそれを理解するために他社のサーバーにアクセスするとなると、単純に遅いのです。

そういうこともあり、自然言語処理は自前で作れる部分もあるので、BOTCHANのサーバーの中に組み込みレスポンスのスピードをあげています。さらに他社のシステムを活用しても、実際は大したことができないということもあり、自社開発にしています。

ーBOTCHANならではの特徴は何でしょうか?

前田:固定の費用は発生せず、完全な成果報酬なので値段が安いという点です。1コンバージョン100~190円ほどで、コンバージョンの数によってお値段が変わります。例えば質問が10問あった場合、10問すべて回答していただいた時点で課金となります。

また、スマートフォンをベースに設計しているので、手前味噌にはなってしまいますが、非常に使いやすいUIになっています。

開発スタンスは「まず、やってみな」

ーwevnalの開発のスタンスについて教えてください。

木曽:基本的に、エンジニアからあがってくる提案にはNOは言いません。積極的に「こうした方がいいと思う」と言ってくれることに対して「まずはそれをやってみよう」と任せるスタンスでやっています。前田は割と短気ですが(笑)、私はのんびりな方なので、結果が出るまで待ちます。

そうすると、僕が想像していたものより良い機能や、違う角度のアイディアが出てくるので、結果いいプロダクトができあがります。

もともと僕は入社後すぐに、「Tagtoru」というソーシャルメディアに投稿された情報を収集し、プロモーションに活用することができるサービスをひとりで作りました。

Tagtoruの話を受けて、テスト版を出したのが2週間後、1~2か月で完成版をローンチするというスピードです。このように、機能がまだ完璧でない段階でも、了承いただけるお客さまにどんどん出していくスタイルで開発をしています。

開発者で全ての機能を最初から考えることは難しいので、お客さまから色々な要望をいただく流れにしており、その要望を早く実装していくことが、僕らの強みだと思います。

通常は、マーケターが作った要件仕様書に基づいて「ここまで作りましょう」という流れで開発することも多いのですが、それではローンチまでに長いリードタイムがかかります。

wevnalだと、少し作ってすぐお客さまに見せて改善して、という流れですが、こういうスタイルを嫌がるエンジニアも多いです。ベトナムのエンジニアに嫌がられないように、裏ではけっこう気を使っています(笑)

前田:え、木曽さんそれはフォローしておいてくださいよ!

木曽:大丈夫大丈夫、一生懸命フォローしてる(笑)幸い、彼らはそれも楽しめる人材です。

前田:そういうやり方が珍しくて、エンジニアが不安がる部分って、はじめて知りました(笑)

木曽:SEや受託で仕事をしているエンジニアは、そういう人が多い傾向にあると思います。逆に自社のプロダクトを作るエンジニアは、割と新しいモノ好きで何でもやってみたいというタイプが多いと感じています。世の中には受託で開発しているエンジニアが多いので、そういう方だと弊社ではミスマッチになりやすいかもしれません。

ーなるほど。まず試してくれるお客さまがいることもすごいですね。

前田:これまで築いてきた僕らの財産です。「無料でちょっと試してみませんか?」という話は、オプチュニティコストしかデメリットがないと思っていますので、理解してくださるお客さまが多いのはありがたいことです。

1月にセールスを開始したBOTCHANは、今40件以上のデモが動いていますが、ほとんどFacebookメッセンジャーだけで連絡して決まっています。わざわざアポを取って説明して、ということは一切していません。

もうすぐ、AI搭載型のBOTCHANが、Webマーケティングメディアのferret(フェレット)に導入されます。読者が「こんな記事を読みたい」とチャットすると、AIが適切な記事をレコメンドしてくれます。

木曽:エンドユーザーが質問したことに対し、使われている頻出語が似ているとか、単語の使われ方の隣接度などが総合的に数値化され、AIが関連性の強い記事を探しレコメンドする仕組みです。

さらに「読みたい記事はありましたか?」というAIの質問に対し、エンドユーザーが「はい」と答えると、それが正しいということで、教師ありの学習としてフィードバックしどんどん賢くなっています。

ジョインしてもらいたいのは、AI事業を一緒に盛り上げてくれる方

ー今後、ジョインしてほしい人物像を教えてください。

木曽:エンジニアですと、僕と一緒にベトナムのコントロールを手伝ってくれる、リーダークラスの技術者に来てもらいたいと思っています。

僕らのAI開発のゴールは「仕事を減らすこと」です。われわれもお客さまも、もっと別のことに時間をさけるように省力化しようと思っています。そこにAIが先回りできるのか、を一緒に挑戦してくれるメンバーを募集しています。

前田:今後人工知能を使っていくならば、これからは人数に比例させない事業モデルを求めています。会社の安定を考えるなら逆張りしたいと考えていますが、会社全体で勢いをつけていくという意味では、僕がいるこのチームを多少膨らませる必要はあると思います。

僕の方は、柔軟性があり、知識欲求が高く、自分でサービスを深掘りをしてくれる方を探しています。机上の空論を語る方よりは、まずやってみようというチャレンジ精神がある方が好きです。

面接では、企画を出してもらうお願いをしていますが、どういう角度でご提案いただいても構いません。AIは、それほど可能性の高いサービスだと思っていますし、ご提案の中で僕らが気づかなかったアイディアがあるとたまらなく嬉しいです。

確認させていただくポイントとしては、サービスが本当に成り立つものなのかという実現性やどうマネタイズするのかという視点、何が必要なのかが見える、という部分です。

今は僕と木曽、さらに子会社社長赤嶺と3人でAI事業を進めていますので、一緒に陣頭指揮を執ってくれる方がジョインしていただけるといいなと考えています。

ー今後について教えてください。

前田:今後勝てそうなマーケットで勝負したいと考え、AI事業に挑戦しています。今はインターフェイスとしてチャットボットを使っていますが、根幹はAI技術と考えているので、チャットボットに限らずさまざまな応用分野に尽力していきます。

今後は、音声認識系で何かプラットフォームに近い形でサービス化していきたいと思っています。例えば、現在のオフィスの受付では、タッチパネルを操作したり電話をする必要がありますが、それを音声認識で担当者につなげるとか、飲食店に置いて音声で注文できるなどの展開を考えています。

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